Docker ComposeでWordPress開発環境を構築する
Docker ComposeでWordPress開発環境を構築します。
今回、以下の環境に構築しました。
- Windows 10 Home
- Docker Engine v20.10.14
開発環境の構成はWordPress、DBはMariaDB、DB参照用にphpMyAdminです。
WordPressのプラグイン、アップロード画像やテンプレートを含むフォルダ「wp-content」はgitで管理しています。
WordPressは本番環境に合わせて、ドキュメントルートからサブフォルダ「wp」に展開します。
docker-compose.ymlを用意する
WordPress開発環境構築用に以下の「docker-compose.yml」を用意します。ファイル「docker-compose.yml」はルートに配置します。
version: '3.8' services: wordpress: image: wordpress:5.9.3 ports: - 8000:80 depends_on: - db working_dir: /var/www/html/wp volumes: - ./public_html/wp/wp-content:/var/www/html/wp/wp-content - ./public_html/.htaccess:/var/www/html/.htaccess - ./public_html/index.php:/var/www/html/index.php environment: WORDPRESS_DB_HOST: db:3306 WORDPRESS_DB_NAME: ${MYSQL_DATABASE} WORDPRESS_DB_USER: ${MYSQL_USER} WORDPRESS_DB_PASSWORD: ${MYSQL_PASSWORD} phpmyadmin: image: phpmyadmin/phpmyadmin:latest depends_on: - db ports: - 8888:80 environment: PMA_HOST: db PMA_USER: ${MYSQL_USER} PMA_PASSWORD: ${MYSQL_PASSWORD} db: image: mariadb:10.5 volumes: - db-volume:/var/lib/mysql environment: MYSQL_DATABASE: ${MYSQL_DATABASE} MYSQL_USER: ${MYSQL_USER} MYSQL_PASSWORD: ${MYSQL_PASSWORD} MYSQL_ROOT_PASSWORD: ${MYSQL_ROOT_PASSWORD} TZ: Asia/Tokyo volumes: db-volume:
解説します。
今回、WordPress、phpMyAdmin、MariaDBの3つのコンテナを用意します。
version: | Docker Composeのバージョンを指定します。Docker Engineのバージョンによりますが、なるべく最新のものを使用します。 |
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image: | それぞれイメージとバージョンを指定しています。例えば「wordpress:5.9.3」はWordPress v5.9.3、「phpmyadmin/phpmyadmin:latest」はphpMyAdminの最新版を指定しています。 |
ports: | 左にホストのポート、右にコンテナのポートを指定します。今回の場合「http://localhost:8000」でWordPressコンテナに、「http://localhost:8888」でphpMyAdminコンテナにアクセスできます。 |
depends_on: | コンテナ間の依存関係を定義します。今回の場合、MariaDBを起動した後に、WordPressとphpMyAdminを起動します。逆に、WordPressとphpMyAdminを停止した後に、MariaDBを停止します。 |
working_dir: | WordPressを展開するディレクトリを指定します。デフォルトはドキュメントルート「/var/www/html/」ですが、今回はサブディレクトリ「wp」を指定しています。 |
volumes: | ホストファイルをマウントします。 今回、フォルダ「wp-content」はコンテナ内ではなく、ホスト側でgit管理しているソースをマウントします。また、WordPressはフォルダ「wp」を指定しましたが、ドキュメントルートには「.htaccess」と「index.php」が必要なので、ホストで管理しているファイルをマウントします。 さらに「db-volume:/var/lib/mysql」とする事で、DBのデータをホストに保存するようにします。「db-volume」は任意で命名します。こうすることで、一度コンテナを破棄しても、コンテナ再起動時に以前のデータを維持することができます。 |
environment: | コンテナの環境変数を指定します。さらにルートにファイル「.env」を用意する事で、環境依存変数を管理することができます。 phpMyAdminコンテナにPMA_HOST、PMA_USER、PMA_PASSWORDを指定する事で、ブラウザでphpMyAdminにアクセスした際の認証をパスする事ができます。 |
「.env」のサンプルです。
# MySQL MYSQL_ROOT_PASSWORD=xxxxxxxx MYSQL_DATABASE=xxxxxxxx MYSQL_USER=xxxxxxxx MYSQL_PASSWORD=xxxxxxxx
Docker Composeを実行
以下のコマンドで「docker-compose.yml」に記述された内容が実行され、コンテナが起動します。オプション「-d」を指定することで、バックグラウンドで実行します。
> docker compose up -d
以下のコマンドでコンテナを停止、削除します。
> docker compose down
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