WEB/システム/IT技術ブログ

Windows Vistaの後にXPをインストールするとVistaが起動できなくなる

1台のマシンにWindows XPとVistaのデュアル環境を構築する場合に、Vistaの後にXPをインストールするとVistaが起動できなくなるという問題が発生します。

原因としては、BIOSが起動時に読みに行くHDD上のMBR(マスターブートレコード)がXPにより上書かれ、Vistaの情報が見えなくなるためです。

逆にXPの後にVistaをインストールすれば、起動時にXPかVistaのどちらかを選択して起動することができます。これはVistaがマルチブート環境を構築できるしくみをもっているためです。

ここで、VistaがHDD全体をリフレッシュするリカバリディスクというような特殊な場合においては、VistaをXPとは別の空パーティションにインストールすることができないので、どうしてもVistaの後にXPをインストールせざるを得ません。

私も今回たまたまこのような状況に陥りました。資源のスリム化のためにどうしてもXPとVistaのデュアル環境を構築したい。さてどうしよう。
ちなみに実機は、パナソニック LET’S NOTE CF-R6 (CF-R6MW4AJR) Windows Vista版です。

bootsect.batを利用した方法

このようなケースでは、XPで上書かれたブートレコードをさらにVistaで上書くといった方法があります。そうすれば、起動時にXPとVistaの起動を選択できるようになります。

具体的には、正規のVistaインストールディスクに含まれる「bootsect.bat」を利用すればMBRを編集することができます。この方法が最も一般的のようです。

しかし、今回のケースでは付属のVistaリカバリディスクに実行ファイル「bootsect.bat」が含まれていないので、この方法は諦めます。

EasyBCDを利用した方法

「EasyBCD」は、簡単にMBRをカスタマイズできるソフトです。

EasyBCD – NeoSmart Technologies

まずはこちらの本サイトからフリー版の「EasyBCD」をダウンロードします。現時点での最新バージョンは2.2です。


次に、Vistaの後にXPをインストールした直後はXPしか起動しない状況ですから、XPにソフトをインストールします。
ソフトを起動して、メニュー「BCD Deployment」の「MBR Configuration Options」から「Install the Windows Vista/7 bootloader to the MBR」を選択して「Write MBR」をクリックします。

処理は数秒で完了します。これでVistaによりMBRを書き込んだ状態になります。
但し、このままでは、逆にVistaしか起動できず、XPは起動できない状態になってしまいます。


起動時にOSを選択できるようにするためには、Vistaを起動した状態で、改めて「EasyBCD」をインストールします。
ソフトを起動してメニュー「Add New Entry」の「Operating Systems」から「Windows」のタブを選択し、「Type」で「Windows NT/2k/XP/2k3」を選択し「Add Entry」をクリックします。


そうすると、メニュー「Edit Boot Menu」でVistaとXPの2つのメニューが表示されるので、起動時にどちらのOSを優先するのか、選択する時間などを設定します。

最後に、先ほどと同様に「BCD Deployment」から「Write MBR」をクリックして、MBRに情報を書き込みます。

以上で、次回起動時にはWindows VistaもしくはWindowx XPのいずれかのOSを選択して起動できるようになります。

めんどうですが、確認環境としてXPとVistaを残しておきたかったので。。。

B!

Comment

コメントはありません

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

Monthly Archives