普天間問題は、何が問題なのでしょうか。
私は、生まれも育ちも沖縄です。生まれる前から沖縄に米軍基地はありました。
幼い頃から、連日、地元の新聞やテレビでは米軍関係のニュースをやっていました。外では、毎日のように軍用機が飛んでいるし、少し遠出するのには基地が見える道を通っていました。ごく自然で、それがあって当たりまえの生活だったんです。
こんなこと言うと、怒られるかもしれませんが、個人的に基地の存在については反対とは言い切れません。おじー、おばーは、戦争を経験した思いから、反対の気持ちが強いのかもしれませんが。私は、その意思を引き継いでいない、ダメな若造かもしれません。基地が無くなることにこしたことはないですが、しかし、常に生活の隣合わせであった基地について、「賛成」「反対」で片付けられる単純な問題でないことはよく分かっているつもりです。
私のまわりにも、同じような意見の人はいます。少なくとも「沖縄の100%の人が反対している」というような一部の報道は間違っていると思います。
私が東京に渡ったのは5年前、県外での沖縄基地問題の扱いについての温度差に驚かされました。県外からすると、ほとんど関心のないネタなんだと、沖縄の外に出て初めて知りました。
そして、去年の鳩山総理の発言から始まったこの騒ぎ。確かに、沖縄の現実を知ってもらうのに良い機会だったかもしれません。ただ、テレビのニュースなどで政治家やコメンテーターが、「沖縄に1度も行ったことがないのに発言するな」とか、「沖縄県民がどんなに苦しんでいるか」とか、私からしたら耳がかゆくなるような意見が勢いよく飛び交っています。沖縄に数回行くだけで、この感覚は理解してもらえるとは思わないし、言われるほど苦しんでもいません。
少し前に、初めて顔を合わせた人に、私が沖縄出身であることを告げると「今、沖縄は大変ですね」と言われました。特に大変ではないし、今にはじまった事でもないです。
少なくとも、沖縄の言う普天間問題と、それ以外の人が思う普天間問題には、だいぶズレがあるのではないでしょうか。「それ以外」に日本政府が含まれるとなると、些かショックですが。。。
今回の件で、沖縄は何も変化していません。外では、一部の人たちが騒いでいるようですが、それだけです。基地の体制に若干変化があるだけで、今後も変わりません。戦後、ずっと続いているんです。
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